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瀬戸内海環境会議

自然栽培野菜を心待ちにするパリの人々(フランス パリ市内)

パウロさんの農場の籠の中にはたくさんの野菜が出荷を待っていた。夕方になると大型のバンでパリに繰り出すというので同行させていただいた。田園地帯を抜け、パリの町並みが近づく。公民館の施設に人が待っていた。バンが近づくと数人の男女がその荷台からテキパキと野菜を下ろしていく。その公民館の中にどんどん野菜の籠を搬入していくのだ。あいにくこの日は雨の日だったが、たくさんの籠が到着するなり多くの人がどこからともなく集まってきた。実はこの人達は質の良い自然栽培野菜の消費者さん達で、このパウロさんの農場と年間契約で野菜をとっている人たちだった。
2015628165324.jpgパウロさんの農場KOORINは市場に出荷するのがその業務の中心であるが、舌の肥えた消費者の人達、本物の健康志向の野菜を欲しい人達の集まりからの要請にも応えている。今回の人達は毎週土曜日に購入してくれる集まりであった。この集まりの面白いところは1年間の野菜の料金は前払いというシステムであることだ。消費者は質の高い野菜が食べたい、農家は新鮮な状態でそれを提供したい、出来ればボリューム多く提供したい。それにはお互いが協力して行こうじゃないか、それにはまず消費者が年間契約して3ヶ月ごとに野菜の費用を前払いして農家の経済的な不安を払拭しよう。農家は安心してできる限り質の良い野菜を思う存分作り、消費者のニーズに応えようというものだ。

野菜を積んだバンが到着するなり、人が湧いたように次から次への集まってきた。普通の主婦であり、会社が土曜でゆっくりしているビジネスマン、リタイヤした高齢者、若いカップル、親子連れもいる。待ちわびた野菜を取りに来る人の客層は様々であり、消費者の層の厚さ、多様さを感じ取れる。この集まりは実はフランスの農務省が旗振りをして集まった人々だ。前任のサルコジ大統領は2020年までに口に入る食糧を慣行農法から有機農法へと大規模に進めようと目標を立て、農務省に指示をして生産者と消費者の繋がりを作るように進めてきた。消費者が地域で集まり組合を作り、その組合と農家を農務省がマッチングするという仕組みだ。それは国民の健康と安全、そして医療費負担の増大を抑えて財政上のより健全化を計ろうとするものでもある。
2015628171015.jpgつまり地産地消の野菜、それも安全性の高い質の良い野菜で国民を健康にして、薬や医療費の負担を減らして健全な国家運営、財政運営をしていこうということである。国民の質、国家の質を高めると為にはそれを食で叶えようとして、この国と国民は一体化しているのだ。そのためにはいままで許可してきた農薬を見直しして、環境や健康を損なうものを極力排除するという努力も忘れない。イギリスのトッドモーデンでもミツバチを守ろう、ミツバチと親しもうというパネルが町のあちこちにあったが、フランス国民も蜂がいなくなったのは農薬のきつい物を散布したからだという事は一般教養として認識されているようだった。この神経毒を使う農薬を廃止の方向で進めるフランスは、より美味しく健全な食で国家を強くする事を選択したのだ。
2015628171123.jpgこの日の集まり、この組合の代表であるクルード・フルーレイさんにインタビューした。
『フランス人は健康的だから、安心だからという理由だけで食を選んだりはしない。一番に大切なことは味、美味しいかどうかなのだ。われわれはパウロさんの野菜に目をつけた。実に旨いのだ。この野菜達からいつも新しい発見と喜びを得ることが出来る。これは最高の贅沢だ。』
また、どうしてこの活動がフランス中で広がったのかと聞いてみると、フルーレイさんは『ヨーロッパの中でも我がフランスは遺伝子組み換えの食品について先頭に立って反対している。国民の95%から98%は遺伝子組み換えはNOなのだ。怖さを知っているのだ。農薬を使った農業はもちろんNOであるので、これだけ人が集まってくる。それ以上にわれわれフランス人は次の社会を見ている。食はまた元のまともな状態に戻す必要があるのだ』とのことだった。

 

 

2012年9月19日のフランス2015628171243.jpgの新聞「ルモンド」には遺伝子組み換えの餌を与えられたラットの目を覆いたくなる写真が公開され、この狂ったバイオテクノロジーの恐ろしさがほとんどのフランス人の脳裏にたたき込まれた。これは餌の中に遺伝子組み換えのトウモロコシを11%から33%混入させ、それを食べさせる実験をカーン大学というところで行った。これらのラットは全身に腫瘍ができ、様々な病気を併発し、短命にその命を閉じる。
パウロさんに聞いた。『イギリスに端を発したBSE問題の時にヨーロッパの食の意識は完全に変わったのだ。危険な食は人間も社会も崩壊させるという事を身をもって知ったのだ。それ以来、食に対する考え方はまず安全、環境を破壊しないことが最重要課題であることをヨーロッパの人々は認識しているのだ』
大人が現状の社会を憂い、改善しようとしている。親たちは未来の子供達の事を考え、今やって良いことと悪いことを判断し、社会全体でシステムとして機能させているのだ。日本がこの意識になるにはあと何10年かかるのだろうか?

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